「おれは、だれよりも、完璧に模写できる」
興さんの筆は迷うことなく、すいすいと隣に置かれた絵と全く同じ絵を書き上げていく。
『見ただけで正確な距離、大きさが測れる能力』
それが興さんの生まれ持った特別な能力だ。
「おれは、トクベツなんだ」
得意そうに胸を張って笑う姿は、無邪気な子供のようだった。
俺もトゥルーアイズという力を持っているけど、興さんのように、それを自信に思ったことがないことに気づく。

「あすかも、おれと同じ、トクベツなのか?」
興さんの屈託ない笑いが、俺には眩しく感じられた……。

 

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